肝臓内科

肝臓内科

肝臓は、「沈黙の臓器」と呼ばれるほど、自覚症状が出にくい臓器です。そのため、異変に気づかず、病気が進行してしまうケースも少なくありません。

当クリニックでは、肝臓専門医である院長が、患者様一人ひとりの状態に合わせた最適な治療を提供いたします。

肝炎肝硬変脂肪肝肝臓がん… 肝臓に関するあらゆる疾患に対し、早期発見・早期治療を心がけ、患者様の健康をサポートいたします。

 

WEB予約はこちら

この様な症状はありませんか?

だるさ・疲れやすさが続いている
食欲が落ちてきた
右上腹(みぞおち〜脇腹あたり)が重い・痛い
顔色が悪い、または白目が黄色っぽい
飲酒量が多い
急激な体重の増加、減少
お腹が張る、足がむくむ
健診で「肝機能異常」の指摘を受けた

これらの症状は、肝臓の働きが弱っているサインかもしれません。
早めにご相談ください。

肝機能の検査について

肝臓の状態を調べるためには、主に「採血による肝機能検査」と「腹部超音波検査(エコー)」を行います。
どちらも身体への負担が少なく、外来で簡単に実施できる検査です。

◆ 採血による肝機能検査

採血では、肝臓の細胞がどの程度ダメージを受けているか、また肝臓が正常に働いているかを調べます。
以下のような項目を組み合わせて、肝臓全体の働きを総合的に評価します。

検査項目意味・見るポイント上昇・異常時に考えられること
AST(GOT)
ALT(GPT)
肝細胞の障害を反映する値肝炎・脂肪肝・薬剤性肝障害などで上昇
γ-GTP
ALP
胆道系(胆汁の流れ)の異常を反映胆石・肝内胆汁うっ滞・飲酒による上昇
アルブミン肝臓の「タンパクを作る力(合成能)」を示す低下している場合は肝機能低下や栄養不良
ビリルビン肝臓で作られる消化酵素に含まれる色素胆汁のうっ滞や肝機能障害時に上昇

これらの数値の変化を総合的に判断し、必要に応じて画像検査(腹部エコー)や追加検査を行います。

◆ 腹部超音波検査(エコー)

腹部超音波検査(エコー)は、肝臓の形や質感、血流などをリアルタイムで観察できる安全な検査です。
脂肪の沈着や線維化(硬さ)の程度、肝腫瘍や肝硬変の有無を確認できます。
当院では脂肪肝の定量評価が可能なATI(Attenuation Imaging)を導入しており、脂肪の蓄積を数値で把握することができます。
痛みや被曝の心配がなく、短時間で行えるのが特徴です。

採血とエコーを組み合わせて行うことで、肝臓の「機能」と「構造」の両面から正確な診断が可能になります。
健診で肝機能異常を指摘された方や、脂肪肝・ウイルス性肝炎をお持ちの方は、早めの精密検査をおすすめします。

1.ウイルス性肝炎(B型肝炎、C型肝炎)

B型肝炎: 血液や体液を介して感染し、慢性化することがあります。慢性B型肝炎は肝硬変や肝癌のリスクを高めるため、定期的な検査と治療が必要です。

C型肝炎: 主に血液を介して感染し、慢性化しやすいです。
C型肝炎は治療法が進歩しており、多くの患者がウイルスを除去する事が可能になりましたが、ウイルスが消失した後も非感染者と比べ肝がんのリスクは高いため、定期的な検査が必要です。

 

2.脂肪肝

脂肪肝とは

脂肪肝とは、肝臓内に中性脂肪が5%以上蓄積された状態を指します。
日本人の約3人に1人が脂肪肝であると言われています。
過剰に蓄えられた脂肪は肝臓に炎症を引き起こし、放っておくと肝硬変や肝臓がんになる危険性もあります。

脂肪肝の原因はいくつかありますが、多くはアルコールの過剰摂取によるアルコール性脂肪肝と過食による非アルコール性脂肪肝に分類されています。

アルコール性脂肪性肝炎

過度の飲酒やアルコールの摂取が原因で脂肪肝を発症することで、最終的に肝臓に炎症が生じることがあります。
この状態を「アルコール性脂肪性肝炎」と呼びます。
肝炎が進行すると肝細胞が損傷を受け、肝硬変や肝がんを引き起こすリスクが高まります。
そのため、アルコールを日常的に摂取している方で健診や人間ドックで「肝機能異常」と指摘された場合は、注意が必要です。
アルコールを日常的に摂取している量は1日あたり男性で30グラム、女性で20グラム以上であるとされています。
缶ビールであれば350mlあたり約14グラム含まれており、日常的に飲酒を楽しまれる方であれば容易にアルコール性脂肪肝に分類される量に達してしまいます。

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)

日本人において、脂肪肝の最も多い原因は、過剰な食事による栄養の摂り過ぎです。
アルコールを全く摂取しない人でも、脂肪肝を発症することは考えられます。
これを「非アルコール性脂肪性肝炎」と呼びます。
アルコール性脂肪性肝炎と同様に最悪の場合、肝がんまで進行する可能性があります。

脂肪肝を放置すると…

脂肪肝を放置すると約10〜20%が脂肪性肝炎へ進展し、そこから約20%が肝硬変、さらには肝がんへ進展すると考えられています。
肝硬変となった肝臓は正常の肝臓に戻ることはありません。
しかし脂肪肝、脂肪肝炎は正常肝へ戻ることは可能ですので、この段階で治療介入する事が重要です。

 

 

 

WEB予約はこちら

 

3.肝硬変

肝硬変は長年肝臓に炎症が起きることにより肝臓が繊維化する疾患です。

以前はウイルス性肝炎が主な原因でしたが、ウイルスが制御可能になった現在では脂肪肝からの肝硬変も増えてきています。原疾患をしっかりコントロールする事により肝硬変への進行を抑えられます。

肝硬変になると、腹水や、黄疸、浮腫、食道静脈瘤といった様々な症状が出現します。肝硬変が進行し肝不全となると命の危険を伴います。

4.自己免疫性肝炎

自己免疫性肝炎は、体の免疫系が誤って肝臓を攻撃し、炎症を引き起こす病気で、比較的女性に多く認められます。

自己免疫性肝炎に特異的な症状はありませんが、肝機能が悪化した症状(疲労感、黄疸、腹痛、食欲不振)が認められます。

また検診で突然の肝機能異常を指摘され発見に至ることもあります。放置すると肝不全へ進行しますがステロイド等による適切な治療により進行を抑えることができます。

5.薬剤性肝炎

薬剤性肝炎は薬剤によって起こされる肝臓の炎症です。
病院から処方される薬物によって引き起こされる事もありますが、近年では健康志向により様々なサプリメントが原因で起こることも少なくありません。
新たな薬剤や、サプリメントを内服した後に疲労感や黄疸、腹痛、食欲不振等が現れた時はす薬剤製菓炎の可能性もあります。診断が遅れると劇症肝炎となる場合もありますので、速やかに受診が必要です。

当院の肝臓内科の診療について

当院では、経験豊富な肝臓専門医が血液検査(AST・ALT・γ-GTP・HBs抗原・HCV抗体など)や腹部超音波(エコー)検査を行い、肝臓の状態を詳しく調べます。
必要に応じて肝線維化マーカー(M2BPGiなど)や、超音波による脂肪肝の定量(ATI)も実施しています。

病態や治療内容によって通院間隔は異なりますが、初期は1〜2か月ごとの定期検査を行い、状態が安定すれば3〜6か月ごとのフォローアップを行います。

また当院では那珂川市はもちろんですが、福岡市南区、福岡市城南区、春日市、大野城市にお住いの方からも脂肪肝の診察や検査、治療目的でご来院して頂いております。
当院は、地域の皆様のご健康に貢献していくため、脂肪肝の治療にも力を入れております。少しでも気になる症状がある方はお気軽に当院へご相談ください。

top
WEB予約 公式LINEはこちら