あなたは大丈夫？意外と知らないビタミンDのヒミツ

～消化器内科医が教えるビタミンDの驚くべきパワー～

少しづつ過ごしやすい季節になってきましたが、いかがお過ごしでしょうか？

今日は「骨を強くするだけじゃない！ビタミンDの意外な健康効果」についてお話しします。

「最近疲れやすい」「風邪をひきやすい」と感じている方、実はビタミンD不足が原因かもしれませんよ？

1.ビタミンDって、どんなビタミン？

「ビタミンD」って聞いたことありますか？

「骨を丈夫にするために必要な栄養素」というイメージを持っている方もいるかもしれませんね。

そのイメージ通り、ビタミンDはカルシウムの吸収を助けて、骨を強くする働きがあります。

特に骨粗鬆症を予防するためには、若い頃から十分なカルシウムとビタミンDを摂ることが大切です。「骨の病気は年をとってからの話」と思いがちですが、実は若い時期からの積み重ねが将来の健康につながります。

2.実は深刻なビタミンD不足！？

ところで、皆さんは自分が「ビタミンD不足」かどうか、ご存知ですか？

血液検査でビタミンDの濃度を測ることができ、30ng/mL以上が望ましいとされています。

しかし、実は日本人の90％以上がこの基準値に達していないと言われているんです！

これは深刻な問題ですよね。

実際私も測定してみたところ、毎日意識して卵やサーモン等を食べていても、２５ng/mLしかありませんでした(^^;;

なぜ不足するのかというと、いくつか理由があります。

• 日光を浴びる時間が少ない（ビタミンDは日光を浴びることで体内でも作られます）
• 食事での摂取が不足している
• 加齢や生活習慣によって吸収効率が低下している

特に現代では、日焼け対策で外に出る時間が短かったり、屋内で過ごすことが多かったりするため、ビタミンD不足が進みやすいと言われています。

3. 最新研究で判明！ビタミンDの7大効果

最近の研究で、ビタミンDは骨の健康だけでなく、他にもたくさんの効果があることがわかってきました。

🔸 免疫力アップのカギ

「コロナやインフルエンザの予防に！」と注目される理由はここにあります。　　　

ビタミンDが免疫細胞を活性化させ、ウイルスへの防御壁を作るのです。

🔸 アトピー改善に光明

皮膚のバリア機能を強化し、かゆみや炎症を抑える効果が報告されています。　

🔸 腸の健康をサポート

腸管粘膜を修復する働きがあり、下痢や便秘の改善にもつながります。

🔸 糖尿病リスク半減！

インスリンの分泌を助け、血糖値コントロールに役立つことが明らかに。

🔸 がん予防の新たな可能性

大腸がんや乳がんの発症リスクを最大60%低下させる研究結果も！

🔸 月経痛・PMSの緩和

子宮の過剰な収縮を抑え、生理前のイライラを和らげます。

🔸 心と体のうつ対策

冬季うつや慢性疲労の改善に有効な「心のビタミン」として期待大！

4. ビタミンDが豊富な食材ベスト5

日光浴だけでは補えないビタミンDを食事で摂るコツを伝授します！

5. 今日からできる！3ステップ習慣

❶ 「ながら日光浴」のススメ

・洗濯物を干す時＋5分間ベランダで過ごす

・通勤時に1駅分歩く（日焼け止めは手の甲だけOFFに）

❷ 調理の裏ワザ

・キノコは調理前に30分日光に当てる→ビタミンDが10倍に！

・オリーブオイルと組み合わせ→吸収率が3倍アップ

❸ サプリメント活用術

・1日目安：800-2000IU（過剰摂取に注意）

・食後すぐに摂取→脂溶性のため吸収されやすい

6. 「私のビタミンD足りてる？」チェックリスト

当てはまる項目が多いほど要注意！

□ 1日中外勤することが少ない

□ 魚料理は週2回以下

□ 牛乳や乳製品をあまり摂らない

□ 慢性的な肩こりがある

□ 最近風邪をひきやすい

3つ以上該当する方は、血液検査でビタミンD濃度をチェックしてみましょう！

おわりに

ビタミンDは、私たちの健康にとても大切な栄養素です。しかし現代の生活様式では不足しがちなので、意識的に摂取することが重要です。

「アレルギーがひど」「疲れやすい」「風邪をひきやすい」といった症状でお悩みの方は、ビタミンD不足が原因かもしれません。

当クリニックでは、ビタミンD値の測定や、適切な摂取方法のアドバイスも行っています。

定期的な健康診断を通じて、自分のビタミンDレベルを確認し、必要に応じてサプリメントを検討することもおすすめです。健康な生活を送るために、ビタミンDをしっかりと摂取していきましょう！

【ご相談・お問い合わせ】

当クリニックでは、骨粗鬆症の予防や栄養指導も行っています。気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。一緒に健康な体を目指していきましょう！