胃カメラ(胃内視鏡検査)
胃カメラ(胃内視鏡検査)について
胃カメラとは、鼻や口から先端にカメラが付いた内視鏡を挿入し、上部消化管(食道、胃、十二指腸)に異常がないかを調べる検査です。
病変を認めた場合は生検を行い、組織検査で詳しく診断する必要があります。
みぞおちの痛みがある方や真っ黒な便が出ているなどの症状がある方には、胃潰瘍や胃がんにより出血している可能性がありますので胃カメラをお勧めすることもあります。
ポリープなどの異常がある方やピロリ菌に感染したことがある方は、定期的に胃カメラで検査する必要があります。
胃カメラ検査を受けている人は、受けていない人と比較して、死亡率は47%も減少するという報告もあるため、定期的に胃カメラ検査を行うことが重要です。
胃カメラでわかる疾患
- 逆流性食道炎
- 食道がん
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 慢性胃炎・急性胃炎
- 胃がん
- 胃粘膜下腫瘍
- アニサキス症
このような方は
胃カメラ(胃内視鏡検査)を
受けましょう
- 30歳を過ぎた人
- 胃の痛みがある人
- ピロリ菌が陽性だったことがある人
- ピロリ菌の除菌治療を経験したことがある人
- 酸っぱいものがこみ上げる感覚がある人
- 胃がんの家族歴がある人
- 胃バリウム検査で異常を指摘されたことがある人
- 強いストレスがある人
お悩み症状
- 胃が気持ち悪い
- 胃に違和感がある
- 腹部膨満感がある
- 胃痛がある
- げっぷが多い
- みぞおちに痛みがある
- 胸につかえる感じがある
- 胃もたれが続きやすい
- 胃がじわじわと熱い
- 胃が張るような感覚がある
当院の胃カメラ(胃内視鏡検査)の
特徴・選ばれる理由
胃カメラは「きつい」「苦しい」とイメージを持たれている方も少なくありません。
当院では、皆様の苦痛軽減のために鎮痛薬と鎮静薬を用いた検査を基本としています。
その為検査が終り目覚めた時に多くの方が「全くきつくなかった」、「気がついたら終わっていた」と感想を言われます。
また看護師2名体制で胃カメラを行う患者様をフォローいたします。
そのため、検査中の体調の変化やメンタル面のケアなども丁寧に行うことが可能です。
女性や胃カメラが初めての方でも、安心して検査を受けて頂けることがメリットです。
リカバリールームも完備しているため、鎮静剤や鎮痛剤を使用した後にはっきりと目が覚めるまでお休み頂けます。
胃カメラ(胃内視鏡検査)の
検査の流れ
胃カメラを受けて頂く前に、血をさらさらにするワーファリンやバイアスピリンなどを服用中の方は事前に医師に申告して頂く必要があります。
胃カメラを受ける際には、前日の食事に関して制限はありませんが、飲酒はお控え頂きます。
検査当日には、起床後から検査終了まで食事を摂らずにお過ごし頂く必要があります。
なお、水やスポーツドリンクなどはお飲み頂いて構いません。
胃カメラの検査時間は5~10分程度となっており、のどの麻酔を行ってから希望される方には鎮静剤の注射を行います。
検査後には、リカバリールームで休んで頂いてから、目が覚めた段階で検査結果をご説明いたします。
胃カメラ(胃内視鏡検査)の注意事項
検査前日の食事に関して制限はありませんが、消化の良い食べ物を21時頃までに食べて頂くことを推奨しております。
油っぽい中華料理やラーメンなどは、検査前日に食べることをお勧めしません。
検査当日は水分を摂取して頂くことは可能ですが、コーヒーや牛乳のような色のついた飲み物を摂取することはお控えください。
女性の場合は、血中の酸素濃度をモニターする必要があるため、マニキュアを落とす必要があり、検査前には口紅を塗らずに受診して頂くことを推奨しております。
ピロリ菌検査・治療について
内視鏡検査にてピロリ菌感染が疑われる場合、内視鏡の所見を説明した後に採血による抗体検査のご提案をさせていただく事があります。
抗体検査でピロリ菌の感染が確認されたらその後除菌治療を行うのが一般的です。
ピロリ菌を除菌治療する際には、抗生物質と胃酸の分泌を抑制する薬で治療を行います。
内服期間は一週間で終了します。
ピロリ菌に感染していた期間が長い場合は、除菌後も定期的に内視鏡検査を受け、胃の状態をチェックすることが重要です。
ピロリ菌は胃・十二指腸潰瘍や胃がんの原因となることもあるため、早期に治療を受けて頂く必要があります。
胃がんについて
胃がんは早期がんから進行がんに移行するまでに3~4年ほどかかり、進行がんになると1~2年で生命に関わる状態になると言われています。
胃がんの進行を食い止めるためにも、貧血や腹痛、体重減少などの症状を自覚した際には、速やかにかかりつけ医に相談することが大切です。
胃がんは進行すると、嚥下困難感や腹水などの症状も現れることが特徴です。
胃がんは50歳前後の男性に発症しやすく、ピロリ菌による感染や塩分の多い食事、野菜や果物の摂取不足などの食習慣の乱れが原因となることが少なくありません。
胃がんのステージⅣになると外科手術による治療が難しい状態となるため、胃がんの前兆となるサインを見逃さないようにしましょう。
費用について
ピロリ菌の検査を受ける際には、先に胃カメラ検査を受けると保険診療内で検査を受けることが可能になります。
保険診療内であれば、ピロリ菌検査は1,500~2,000円程度で受けることが可能です。
なお、胃がんを患った場合の医療費は、3割負担の場合は約20万円前後になると言われています。