ドクターズインタビュー
ドクターズインタビュー
先生の専門治療を教えてください。
主に、外科として大学病院では肝臓・胆のう・膵臓を専門としていましたが、基幹病院では胃や大腸も多数執刀してきました。
消化器系全般と内視鏡検査に関しても、幅広く対応しています。
大学病院では3次救急にも携わっておりましたので、重篤な症状がある患者様の治療も経験してきました。
消化器疾患、内視鏡検査など、たくさんの分野に携わっておられますね。
そうですね。
大学院卒業後は、二日市済生会で一般消化器外科を担当していました。
その後、大学病院へ戻り3次救急と肝胆膵の専門治療に携わった後に、市中の基幹病院へ赴任し肝胆膵はもちろんほぼすべての腹部臓器の治療を行ってきました。
昨年まで福岡徳洲会病院に在籍しておりましたが、現在も非常勤医師として勤務し外来と後輩の手術指導に当たっています。
内視鏡検査はどのような方が受けた方がいいのでしょうか。
胃内視鏡検査は、胸やけや食欲がない状態が続いている方、みぞおちの痛みやげっぷが多い方に受けて頂くことをお勧めします。
また、ピロリ菌検査を受けて陽性になったことがある方は、胃がんを発症するリスクが高まると言われています。
そのため、ピロリ菌が陽性だった経験がある方は、定期的に胃内視鏡検査を受けて頂く必要があることをお話しています。
大腸内視鏡検査の場合は、健康診断にて便潜血が陽性になった方は絶対に受けていただいた方が良いです。
それ以外にも便が細くなっている方はがんのチェックのために、その他にも便秘、下痢が慢性的になっている方、腹痛や腹部膨満感が続いている方に受けて頂くことをお勧めしております。
内視鏡検査は苦しいイメージがありますが、何か工夫していることを教えてください。
当院では、内視鏡検査に苦痛が伴わないよう、基本的に鎮痛剤や鎮静剤を使用しての内視鏡検査をお勧めしています。
リカバリールームも完備しておりますので、検査後も安心してお休みして頂ける環境を整えています。
女性が大腸カメラを受けやすい体制などはありますか?
「大腸カメラの検査は恥ずかしいから受けたくない」と考える女性が多くいらっしゃるため、当院では看護師2名が検査前の説明から検査中、検査後までやさしくフォローするよう努めております。
内視鏡検査はどれくらいの周期で受けるのが良いでしょうか?
胃カメラは1年に1度、大腸カメラは3年に1度の周期で受けて頂くことを推奨しています。
ピロリ菌が陽性になった経験がある方は、1年に1度は内視鏡検査を受けて頂くことをお勧めしております。
今後クリニックとしてどのような取り組みをしていきたいですか?
糖尿病や高血圧といった生活習慣病は皆さんご存じですが近年では生活習慣病に伴う脂肪肝から肝硬変、肝臓がんを発症される患者様が多くいらっしゃいます。
当院では肝臓専門医の強みを生かして脂肪肝の予防と治療にも力を入れて行きたいと考えています。
やはり、生活習慣病の改善は何よりも大切なことです。
患者様との対話をとても大事にされているとお聞きしました。
患者様とは、距離感を近くすることを心がけています。患者様が心を開いていなければ、症状に関する重要な情報を汲み取れないケースもあるためです。
患者様からは「良い意味でとっつきやすい、なんでも話しやすい」と嬉しいお言葉を頂いています。
同じ目線で話せることで、患者様も安心して病状についてご相談して下さっています。
治療において、こだわりや大切にされていることを教えてください。
患者様の満足度を一番に考えることです。患者様にとって無理なことや無駄なことはしないよう、治療を行っています。
患者様がご希望される治療でも、必要がない場合は理解して頂けるようご説明しています。
やりがいを感じるときを教えてください。
患者様の生活を脅かすような病気を発見し、治療をしたときに「ありがとう」の言葉を頂けたときに、とても嬉しく感じます。
患者様が回復され、元気を取り戻される姿を見ていると、医師としてのやりがいを実感します。
また徳洲会病院では手術も立ち合いますので当院で発見し手術まで立ち会った患者様がまたクリニックに元気に通院されているのも嬉しいですね。
現在の患者様の傾向はいかがでしょう?
高齢社会ということもあり、ご高齢の患者様が多く来院されています。
そのため、生活習慣病のフォローが非常に重要です。胃カメラや大腸カメラを利用して、早期のがんをスクリーニング、ピックアップできるよう努めております。
今後の時代背景も含め、これからどのような方に来てほしいですか?
働き盛りの方の場合、「仕事が忙しいから」「時間が無いから」という理由で、胃カメラや大腸カメラなどの検査は後回しにしてしまうケースが少なくありません。しかし、胃カメラも大腸カメラも30代になったら一度は検査を受けて頂くことをお勧めしています。
以前、診察した患者様のなかには、30歳を過ぎた女性で進行大腸がんが見つかった場合もありました。
その患者様の手術は私が担当し、無事にがんを取り除くことができ、現在も再発無く元気にされております。
後にお子さんを出産されたという話も伺っております。
そういう話を伺うと非常に嬉しいですね。お若い方でも胃腸の不調はそのままにせず、まずは検査を受けて頂くことをお勧めします。
かかりつけ医を探されている方へメッセージをお願いします。
体調不良がある方は、まずは当院へ足を運んで頂きたいと考えております。腹部臓器に関しては、大概の病気を見ることが可能です。貧血が進んでいても内視鏡検査をしておらず、検査をしてようやく病気が発見されることもあります。30代になったら、些細な身体の不調を感じた際には、積極的に検査を受けて頂きたいです。
病気、特にがんを早期発見できれば、多くが完治することが可能になっています。
しかし残念ながら進行している状況ではまだまだ完治が難しいのも事実です。
予防医療、早期発見を意識付けて頂けることで、健康を守ることができます。
ご自身のためだけではなく、周りの大切な人たちのためにも、是非当クリニックへ足をお運びください。